G7貿易相会合まもなく 中国念頭に「経済的威圧」対応が議題

G7=主要7か国の貿易相会合が大阪でまもなく開幕します。中国を念頭に、輸出入の制限などで相手国に圧力をかける「経済的威圧」に対抗するため、G7各国が連携し、結束を打ち出せるかが焦点です。

大阪市と堺市の会場で行われるG7の貿易相会合は28日午後1時半すぎから始まり、議長国の日本からは上川外務大臣と西村経済産業大臣が出席します。

経済的な影響力を強める中国を念頭に、輸出入の規制などで圧力をかける「経済的威圧」への懸念が高まる中、G7としてどう対抗していくかが議題となります。

福島第一原発の処理水の放出後、中国は日本産の水産物の輸入を全面的に停止しています。

日本は科学的な根拠がないとしてこうした措置に懸念を示し、G7各国に結束した対応を呼びかける方針で、即時撤廃に向けたメッセージを打ち出せるかが焦点です。

また、経済的威圧に対抗するには、経済安全保障上の重要性が高まる半導体や、リチウムなどの重要鉱物のサプライチェーン=供給網の強じん化も重要で、会合に先立って両大臣はEU=ヨーロッパ連合との間で「ハイレベル経済対話」を行いました。

この中で西村大臣は「経済安全保障での協力の強化や、処理水をめぐる理解と支持についてさらに議論を深めたい」と述べ、サプライチェーンの強じん化や、経済的威圧への対抗で連携していくことを確認しました。