【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(28日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる28日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア国防省 東部で“ウクライナ軍の攻撃撃退”と主張

ロシア国防省は27日、今月21日からの1週間で精密誘導兵器や無人機を使ってウクライナの軍事インフラや給油基地などを攻撃したと発表しました。

また、東部ハルキウ州のクピヤンシク方面では、ウクライナ軍の攻撃を撃退し、より有利な状況だと主張しています。

クピヤンシクをめぐってはハルキウ州の知事が27日、SNSで砲撃が続く3つの地区から子どものいる家庭を避難させることを決定したと発表しました。対象地域の子どもの数は275人で戦闘がいっそう激しくなっていることがうかがえます。

一方、ロシア国防省は28日、首都モスクワからおよそ200キロ南にあるトゥーラ州と、ウクライナに近いオリョール州であわせて6機のウクライナ側による無人機攻撃があり、いずれも上空で迎撃したと発表しました。

ウクライナ軍 “ロシアに多大な損失”強調も 無人機攻撃に警戒

ウクライナ軍参謀本部は28日、東部ドネツク州の戦線について、ロシア側は、アウディーイウカの包囲を試みるなど、攻勢を続けていると明らかにしました。

ゼレンスキー大統領は27日イギリスのスナク首相との電話会談で「敵はアウディーイウカで少なくとも1個旅団を失った」と述べロシア側に多大な損失を与えていると強調しました。

アウディーイウカの戦闘を巡り地元メディアは、今月21日、ウクライナ軍の報道官の話としてロシア軍は、ウクライナ側の陣地に向けてトンネルを掘る新たな戦術をとりはじめたと伝えたうえで「身を隠すとともにわれわれの陣地に不意に現れる可能性がある」としています。

一方、ウクライナ空軍は27日、ロシア側による無人機攻撃が現在は減っていると指摘した上で「必要な数の無人機を確保するため一時的に停止しているのかもしれない」とし、ロシア軍が今後、冬を前に無人機を使ってインフラ施設などへの攻撃を強めるのではないかと警戒しています。

ロシア 冬にウクライナのインフラ施設へミサイル攻撃再開か

戦況を分析するイギリス国防省は27日、「ロシア空軍の長距離航空部隊は1か月以上にわたってミサイル攻撃を行っておらず、ミサイルの在庫を蓄える狙いがある」と指摘しました。

そのうえで、冬の間、新たに製造したミサイルを使用し、ウクライナのインフラ施設への攻撃を再開する可能性があると分析しています。

ウクライナ側は警戒を強めていて、ウクライナ大統領府は27日、ゼレンスキー大統領がイギリスのスナク首相と電話で会談し、ロシアのミサイルや無人機に対抗するための防空システムの強化について話し合ったと発表しました。

ロシア原子力当局 “原発に敵の無人機による攻撃 いずれも撃墜”

ロシアの原子力当局はウクライナと国境を接するロシア西部のクルスク州にある原発に26日、敵の無人機3機による攻撃が行われ、いずれも撃墜されたと発表しました。

原子力当局は原発の運転には影響はなかったとしていますが、独立系メディアは無人機のうち1機は使用済み核燃料の貯蔵施設の近くで爆発し、施設が損傷したという見方を伝えています。