群馬 明和町 工場排水から水銀 下流の調査地点で基準値下回る

群馬県明和町にある薬品メーカーの工場の排水から、基準値を超える水銀が検出された問題で、排水を止めた状況で県が26日に下流など、複数の地点で行った水質検査では、水銀をはじめとするすべての物質が基準値を下回りました。
県は今後、薬品メーカーに対し、原因究明と改善を指導することにしています。

群馬県明和町にある薬品メーカー「国産化学」の群馬工場からの排水をめぐっては、利根川の支流の新堀川に流れ込む地点で、基準値を超える水銀が検出されていました。

県が、25日に行った定期的な検査で明らかになり、工場からの排水は直後から停止されています。

県は、この検査の詳しい結果を27日に明らかにし、
▽水銀が基準値の7倍を超えたほか、
▽カドミウムが基準値の18倍余りとなり、
▽ヒ素は基準値の15倍ありました。

そのうえで、26日の夕方、川の下流の3つの地点に、上流を加えた4地点で行った結果も明らかにし、水銀をはじめとする、すべての物質が基準値を下回りました。

薬品メーカーは取材に対して、工場の製造過程などで水銀は使用していないとしたうえで、9月に水銀を使った機器などを保管する倉庫が全焼する火事があったため、関連を調べていることを明らかにしました。

県は今後、薬品メーカーに立ち入り検査を行い、原因究明と改善を指導することにしています。