ガザ地区 国境なき医師団 日本人スタッフ“水 燃料 特に不足”

ガザ地区にいる国境なき医師団の日本人スタッフ、白根麻衣子さんは27日、南部の避難先からNHKの電話インタビューに応じました。

白根さんは、ガザ地区北部で支援活動にあたっていましたが、衝突が始まってからは、ほかの国境なき医師団のスタッフと一緒に南部の施設に避難し、屋外で避難生活を送っています。

白根さんは、現地の空爆の状況について「南部でも日中、夜間問わず空爆は続いている。けさ明るくなる前くらいに30分ほど『ドーン、ドーン』という音を感じた。これまで聞いた中で一番長かった」として命の危険を感じたと話していました。

また、国連からの物資の搬入が始まってからも生活環境の改善はなく、水と燃料が特に不足していて、住民は何時間も並ばなければ飲料水が手に入らない状況が続いているということです。

白根さんは「燃料がなければ自家発電機を動かせず、命をつなぐ医療施設が動かせない。水の輸送やくみ上げができず、塩水を淡水化するための機器が動かせないため、体を洗えずに避難者の間で感染症が広がっているという話を聞く。最低限の生活すら送ることができなくなる」と訴えていました。

厳しい生活環境にあって、北部に再び戻る判断をする避難者もいるということで、白根さんは「1日も早く停戦して、必要な物資を届けてほしいし、医療を届けたい」と話していました。