来月の大規模演習 民間空港で戦闘機離着陸の訓練実施へ 防衛省

防衛省は、11月に行う大規模演習の詳細を発表し、自衛隊の基地が攻撃を受けて使えなくなったことを想定して、民間空港で戦闘機が離着陸する訓練を初めて行うなどとしています。

防衛省は、日本の防衛を想定して2年に1度大規模な実動演習を行っていて、ことしは自衛隊員およそ3万人とアメリカ軍およそ1万人が参加して、11月10日から20日にかけて行われます。

全国の自衛隊施設のほか、民間の空港や港なども使われ、このうち岡山空港と大分空港、鹿児島県の奄美空港と徳之島空港では、自衛隊の基地が攻撃を受けて使えなくなったことを想定して、戦闘機が離着陸する訓練を行うとしています。

防衛を想定した訓練で戦闘機が離着陸を行うのは、岡山空港と大分空港では初めてだということです。

また、民間の船舶や港を活用して、車両や装備品を北海道から南西諸島に輸送するとしています。

このほか沖縄県の与那国島では、自治体が主催する防災訓練に参加して、自衛隊の大型ヘリコプターで住民の輸送を行うことも検討しているということです。

去年策定された「国家安全保障戦略」などでは、総合的な防衛力を強化するとして民間空港と港の利用や整備を拡充する方針が示されていて、今回の演習はこうした方針を反映する形です。

防衛省は「演習は地域の平和と安定に貢献できるものと考えている」としています。