日大アメフト部 今季全試合中止に 薬物事件での部員2人逮捕で

日本大学アメリカンフットボール部の部員2人が逮捕された薬物事件で、関東学生アメリカンフットボール連盟は、来月26日に予定されていた日本大学と慶応大学との試合を中止すると発表しました。今シーズン、日本大学が関係するリーグ戦7試合はすべて中止となりました。

日本大学アメリカンフットボール部をめぐっては、3年生の部員が部の学生寮で乾燥大麻などを隠し持っていたとしてことし8月に逮捕され、その後、麻薬取締法違反の罪で起訴されたほか、今月16日には、4年生の部員が都内で密売人から大麻とみられる違法薬物を購入したとして麻薬特例法違反の疑いで逮捕され、罰金30万円の略式命令を受けました。

関東学生アメリカンフットボール連盟は、逮捕された部員以外の関係者が違法薬物に関わった疑いが払拭(ふっしょく)できないことなどを理由に、日本大学のリーグ戦への出場資格を当面、停止しています。

そして27日、関東学生リーグ1部の「TOP8」で来月26日に予定されていた日本大学と慶応大学との試合を中止すると発表しました。

今シーズン日本大学が関係するリーグ戦7試合はすべて中止となりました。

また、関東学生リーグ1部の「TOP8」の下位チームと「BIG8」の上位チームによる入れ替え戦「チャレンジマッチ」の扱いについては今後、連盟が検討するとしています。

一方、大学は事件を受けて8月31日に学生寮を閉鎖し、9月1日から部を無期限の活動停止処分にしています。

連盟の対応は

事件を受けて関東学生アメリカンフットボール連盟は、8月10日に日本大学に対し、当面、リーグ戦の出場資格を停止することを決め、日本大学が関係する試合がある1か月前を期限としてそのつど、出場の可否を判断してきました。

しかし、逮捕された部員以外の潔白が保証できないなどとして、27日、最後の1試合となっていた慶応大学との試合も中止が決まりました。

日本大学のリーグ戦がすべて実施されないのは、いわゆる「悪質タックル」をめぐる問題で公式試合の出場停止処分を受けた2018年のシーズン以来です。

連盟は現在、罰則などを審議する「規律委員会」を設けて事実関係の調査を進めていて、その結果を受けて今後、追加の処分について検討する方針です。

連盟の規定では、罰則には「公式試合の一定期間の出場資格の停止」のほか、「団体活動の一時的または無期限停止」などがあり、最も重い処分は「除名」となっています。