福島第一原発 廃液かかるトラブルで東電はルール見直しを検討

福島第一原発にある汚染水の処理設備を洗浄していた作業員に放射性物質を含む廃液がかかったトラブルで、入院して除染を続けている2人は作業の監視役で、防水性のあるカッパの着用が義務づけられていなかったことがわかりました。東京電力はルールの見直しを検討しています。

福島第一原発では25日午前、汚染水の処理設備で行われていた配管の洗浄作業中に、放射性物質を含む廃液をタンクに流すためのホースが外れて作業員に廃液がかかり、現場にいた5人のうち2人は、放射能量が一定のレベルを下回らなかったため、入院して除染を続けています。

東京電力が当時の状況を調べたところ、配管の洗浄中に発生したガスがホースの中にたまり、激しく噴出した際にホースの先端がタンクから飛び出したことで、廃液が飛散したとみられることが分かりました。

ガスは通常、ホース内にたまらず排出されるということで、こうしたケースは初めてだったということです。

また入院している2人の作業員は、当時、防水性のあるカッパを着用していなかったため、廃液が防護服にしみて皮膚が汚染されたとみられていますが、カッパの着用は直接洗浄を行う作業員には義務づけられているものの、2人は作業の監視役で、協力会社の判断に委ねられていたということです。

東京電力は26日の会見で、今回の作業中には着用するべきだったという考えを示し、監視役も含めてカッパを着用するようルールの見直しを検討するとしています。