アメリカ国防総省によりますと、今月17日から26日にかけて、イランが支援する勢力からシリアとイラクに駐留するアメリカ軍の部隊に対する無人機などでの攻撃は、合わせて16回に上っていて、少なくとも20人以上がけがをしています。
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米高官 “米軍への攻撃 バイデン大統領がイランに直接警告”
イランが支援する勢力がイラクとシリアに駐留するアメリカ軍への攻撃を繰り返しているとして、アメリカ・ホワイトハウスの高官はバイデン大統領がイランに攻撃をやめさせるよう直接、警告したと明らかにしました。
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これについて、ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は26日、記者会見で「直接、メッセージを送った」と述べ、バイデン大統領がイランに対し攻撃をやめさせるよう直接、警告したと明らかにしました。
バイデン大統領は前日、記者会見で「攻撃を続ければ、われわれはやり返すので覚悟しておくべきだとアヤトラに警告した」と述べていました。
アヤトラはイスラム教シーア派の高位の聖職者を意味することばで、アメリカのメディアはイランの最高指導者ハメネイ師への警告だったと報じています。
また、国防総省のライダー報道官は26日、記者会見で「防衛力の強化のため、アメリカ中央軍の担当地域におよそ900人の兵士を展開させる」と述べ、中東各国に防空ミサイルシステムとともに部隊の展開を進めていると明らかにしました。
アメリカは、パレスチナのガザ地区をめぐる情勢が緊迫化する中、イランなどがこれに乗じて紛争を拡大させかねないと警戒を強めていて、イランからの弾道ミサイルなどを念頭に、この地域のアメリカ軍の部隊を守るため防空能力の強化を図っています。