スロバキア新首相 ウクライナ軍事支援停止の方針を正式表明

ウクライナへの軍事支援の停止を訴え、ヨーロッパ中部スロバキアの新たな首相に就任したフィツォ氏が、26日、支援を停止する方針を正式に表明しました。今後、ウクライナ支援などを巡ってEUの結束に乱れが生じないか注目されています。

ウクライナの隣国スロバキアでは9月末の議会選挙でフィツォ氏率いる野党が勝利し、フィツォ氏は今月25日に新たな首相に就任しました。

前の政権は、ウクライナに戦闘機を供与するなど、軍事支援を積極的に行ってきましたが、フィツォ氏は、選挙戦で、戦闘の終結にはロシアとの交渉が必要だと主張し軍事支援を停止すると訴えてきました。

フィツォ氏は26日、議会の委員会に出席し「首相としてウクライナへの軍事支援の停止を支持する」と述べ、就任後初めて、軍事支援を停止する方針を正式に表明しました。

また、「制裁がこれまでのようにスロバキアに打撃をもたらすものなら、支持する理由は見当たらない」とも述べ今後、ロシアへの制裁に反対する構えも示しました。

フィツォ首相は同じくEU加盟国でロシア寄りの姿勢を示すハンガリーのオルバン首相と行動をともにするとの見方も出ていて、今後、ウクライナへの支援などをめぐるEUの結束に乱れが生じないか注目されています。