東北新幹線の乗客の手荷物から漏れた薬品 硫酸と硝酸と確認

今月9日、JR仙台駅近くを走行していた東北新幹線の車内で乗客の手荷物から薬品が漏れて4人がやけどをしたトラブルで、警察が薬品の成分を分析した結果、硫酸と硝酸だと確認されました。警察は、容器が密閉されていたかなど持ち込み方に問題がなかったかどうか、詳しく調べています。

今月9日、仙台駅付近を走行していた東京行きの東北新幹線の車内で、地質調査などを行う会社の代表取締役の男性の手荷物のかばんから薬品が漏れ、この男性と、乗客の5歳の子どもとその両親の合わせて4人がやけどをしたほか、別の乗客など2人が体調不良を訴えて病院に搬送されました。

薬品は男性が仕事に使うためにペットボトルのような容器に入れて青森県の駅から手荷物として持ち込んだもので、警察が成分を分析したところ、硫酸と硝酸だと確認されました。

当時、男性は薬品の入ったかばんを座席の足元に置いていて、近くの乗客から漏れていると指摘を受けてデッキに運びましたが、その際に通路にも広がったということです。

警察に対し、男性は「薬品は鉱物を採取するために使うものだった」などと説明しているということです。

JR東日本では、硫酸などは密閉した容器に入れ、破損するおそれのないようにした500ミリリットル以内のものは持ち込むことができるとしていて、警察は薬品の持ち込み方に問題がなかったかどうか詳しく調べています。