温泉で渋柿の渋抜き「あおし柿」作り始まる 鹿児島 紫尾温泉

渋柿の渋みを温泉につけて抜く、独特の「あおし柿」作りが鹿児島県さつま町の紫尾温泉で始まりました。

さつま町の紫尾温泉のあおし柿作りは、100年の歴史があるとされ、鹿児島の秋の風物詩ともなっています。

町の公衆浴場「神の湯」には専用の露天風呂が設けられ、10月から客が持ち込んだり、店で販売したりする渋柿の渋抜きが始まりました。

渋柿は、38度ほどに温度調節した温泉に15時間から20時間つけると渋みが抜け、本来の甘みを感じることができるようになるとということです。

渋みの程度や柿の大きさによって、つけ込む時間を調整する必要があるということで、26日は午前7時前から、管理している男性が一晩つけた渋柿の味を見て、渋みが抜けているか確認していました。

ことしは夏の猛暑の影響で、収穫時期が去年より遅く、今のところ、渋抜きする量も3分の1ほどだということです。

「神の湯」の管理人の西田隆三さんは「シャキシャキとしていますが、渋みは抜けていて、かすかな硫黄の香りがする温泉の風味も味わえるのが、あおし柿の魅力です」と話していました。

紫尾温泉の「あおし柿」作りは11月下旬まで続き、浴場の売店で販売されています。