中国の大手不動産「碧桂園」債務不履行 国際的な委員会が判断

世界の主要な金融機関でつくる国際的な委員会は、中国の不動産最大手「碧桂園」の一部のドル建ての債券について、デフォルト=債務不履行が生じたとの判断を示しました。業界最大手がデフォルトに陥ったとの判断が示されたことで中国の不動産不況は一段と鮮明になり、景気の先行き懸念が強まることになりそうです。

中国の不動産最大手、「碧桂園」は、不動産市場の低迷による販売不振などで、ことし6月までの半年間の最終損益がおよそ1兆円の赤字に転落するなど経営難に陥っています。

こうしたなか、世界の主要な金融機関でつくる国際的な委員会「クレジットデリバティブ決定委員会」は、一部のドル建ての債券について、デフォルト=債務不履行が生じたとの判断を示しました。

委員会は、「ドル建ての債券の利払いが期限までに行われていない」とする債権者の主張を認めた上で、デフォルトと判断するにあたって「十分な情報があると結論づけた」としています。

この委員会の判断に強制力はありませんが、市場ではデフォルトしたとみなされ、国際金融市場から締めだされる可能性があります。

中国では不動産大手「恒大グループ」も経営破綻はしていませんが、巨額の債務を抱えてデフォルトに陥りました。

相次ぐデフォルトで中国の不動産不況が一段と鮮明になり、景気の先行き懸念が強まることになりそうです。