円相場 1ドル150円台後半まで値下がり ことし最安値を更新

26日の東京外国為替市場、円相場は一時、1ドル=150円台後半まで値下がりし、ことしの最安値を更新しました。

26日の東京市場では、アメリカの長期金利が再び上昇したことを背景に、日米の金利差がさらに拡大するとの見方から、円を売ってより利回りが見込めるドルを買う動きが強まりました。

このため円相場は一時、1ドル=150円78銭まで値下がりし、ことしの最安値を更新しました。

午後5時時点の円相場は25日と比べて、56銭円安ドル高の1ドル=150円46銭~48銭でした。

ユーロに対しては25日と比べて、4銭円安ユーロ高の1ユーロ=158円71銭~75銭でした。

ユーロはドルに対して1ユーロ=1.0548~49ドルでした。

市場関係者は「きょうはじりじりと円安が進み、午後なって円相場はことしの最安値をつけたが、その直後に急速に円高方向に動く場面もあった。政府・日銀による市場介入への警戒感が高まっていることもあって神経質な取り引きが続いた」と話しています。

鈴木財務相「緊張感を持って動向注視」

外国為替市場で円安が進んでいることについて、鈴木財務大臣は26日朝、記者団に対し「従来の方針どおり、緊張感を持って動向を見ていく」と述べました。

村井官房副長官「過度な変動望ましくない」

村井官房副長官は午前の記者会見で「為替相場はファンダメンタルズ=基礎的条件を反映して安定的に推移することが重要で、過度な変動は望ましくない。為替相場の動向や為替介入の有無については市場に不測の影響を及ぼすおそれがあり、コメントは控えるが、政府として引き続き万全の対応を行っていきたい。現在取りまとめている経済対策で、足元の急激な物価高から国民生活を守り抜くためにも必要で効果的な政策を積み上げていきたい」と述べました。