インドネシア大統領選 前州知事2人と現職国防相 3人が争う構図

インドネシアで来年2月に予定される大統領選挙に向けて、立候補の届け出が締め切られ、2人の前州知事と現職の国防相の合わせて3人が争う構図になりました。このうち国防相は、副大統領候補に現職ジョコ大統領の長男を擁立し支持の取り込みを図る構えです。

インドネシアではジョコ大統領の後任を選ぶ大統領選挙が来年2月に予定されていて、25日に立候補の届け出が締め切られました。

立候補したのは、
▽前ジャカルタ州知事のアニス・バスウェダン氏、
▽前中部ジャワ州知事のガンジャール・プラノウォ氏、
そして
▽現職の国防相のプラボウォ・スビアント氏の合わせて3人です。

現在2期目のジョコ大統領は、3選を禁じる憲法の規定で立候補できず、退任する見通しです。

このうちプラボウォ氏は、副大統領候補に、ジョコ大統領の長男のギブラン・ラカブミン・ラカ氏(36)を擁立し、ジョコ大統領の高い支持率を背景に若い世代などを中心に支持の取り込みを図る構えです。

ただギブラン氏の擁立をめぐっては、ジョコ大統領の親戚が裁判長を務める憲法裁判所が今月、正副大統領候補の年齢制限を緩和する判断を行ったことで可能になった経緯があり、現地の政治に詳しいアル・アズハル・インドネシア大学のウジャン・コマルディン氏は「政治王朝を築く試みだ」と指摘するなど、国民の間からは批判も出ています。