プロ野球 楽天 松井裕樹 海外含むFA権行使の意向 球団に伝える

プロ野球 楽天でセーブ王のタイトルを獲得した松井裕樹投手が、海外も含めたFA=フリーエージェントの権利を行使する意向を球団に伝えました。

楽天の抑えで、プロ10年目の松井投手は大きく曲がるスライダーを持ち味に、ことし4月に史上9人目となるプロ通算200セーブを史上最年少で達成しました。

そして、自己最多となる39セーブをマークして、2年連続3回目となるセーブ王のタイトルを獲得しました。

松井投手は今シーズンが4年契約の最後の年で、ことし4月には海外も含めたFAの権利を取得し、これまでに大リーグの複数の球団が視察に訪れるなど、動向が注目されていました。

こうした中、楽天の森井誠之球団社長は、25日に都内で取材に応じ「松井投手から『海外で挑戦したい。年齢的にチャレンジするのは今がチャンスだ』と伝えられた」と話し、松井投手から権利を行使する考えを正式に伝えられたことを明らかにしました。

そのうえで、森井社長は「松井投手の思いに応えたい。ただ、国内ならイーグルスを考えてほしいと伝えた」と話し、FAの権利を行使したうえで、海外への移籍がかなわない場合は残留に向けて交渉する方針です。

松井裕樹投手とは

松井裕樹投手は、神奈川県出身の27歳。

サウスポーから投げ込む力強いストレートと、キレのある変化球が持ち味で、2013年のドラフト会議では5球団競合の末、楽天がドラフト1位で交渉権を獲得しました。

楽天では2年目の2015年から抑えに転向し、その年に球団記録となる33セーブを達成しました。

その後は、先発に転向した年もありましたが、2018年に通算100セーブ、2021年に通算150セーブを、いずれもプロ野球史上最年少で達成するなど楽天の抑えとして安定した活躍を続けてきました。

また、ことし3月のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックの日本代表にも選ばれ、世界一に貢献していました。