米 “戦闘一時停止を” イスラエルとハマスめぐる国連安保理で

イスラエル軍とイスラム組織ハマスの軍事衝突をめぐり、国連の安全保障理事会で閣僚級の会合が開かれ、アメリカのブリンケン国務長官はガザ地区への人道支援を行うため、「戦闘の一時的な停止」を検討すべきだと述べました。会合では80以上の国の代表が演説し、戦闘の停止や事態打開に向けた外交や対話を求める意見が相次ぎました。

24日に開かれた安保理の閣僚級会合にはアメリカのブリンケン国務長官が出席して、ハマスによる攻撃や誘拐を非難し、イスラエルを支持する姿勢を改めて示しました。

そのうえで、イスラエル軍のガザ地区への攻撃について、「イスラエルは一般市民の被害を避けるため、あらゆる予防措置を講じなければならない。ガザ地区に必要な人道支援物資が届くよう、人道目的での戦闘の一時的な停止が検討されなければならない」と述べました。

アメリカは先に、安保理議長国のブラジルが提出した決議案に対し、「イスラエルの自衛権への言及がない」などとして拒否権を行使しましたが、新たに、「人道目的のための戦闘の一時的な停止」を求める決議案を各国に示していて、近く採決が行われる見通しです。

これに対して、会合ではロシアのネベンジャ国連大使が「無条件の即時停戦」が必要だと訴え、アメリカの決議案は支持せず、別の決議案を提出する構えを示しました。

安保理では80以上の国の代表が10時間近くにわたって演説し、各国から戦闘の停止や事態打開に向けた外交や対話を求める意見が相次ぎました。