“イラクやシリアの米軍基地へ攻撃 これまで13回“ 米国防総省

イランが支援する勢力がアメリカ軍が駐留するイラクやシリアの基地に繰り返し攻撃していることをめぐり、アメリカ国防総省は、今月17日からこれまでに攻撃は合わせて13回に上ったと明らかにしました。アメリカはこうした地域への防空ミサイルシステムの配備を急いでいます。

イランが支援する勢力は今月中旬以降、アメリカ軍が駐留するイラクとシリアにある基地に無人機などで攻撃を繰り返しています。

これについて、アメリカ国防総省のライダー報道官は24日、記者会見で、今月17日からこれまでに攻撃は合わせて13回に上ったと明らかにしました。

このうち、今月18日に行われたシリアにある基地への攻撃について、アメリカのNBCテレビはアメリカ中央軍の情報として、軍の兵士20人が軽傷を負ったと報じました。

一方、オースティン国防長官は21日、イランからの弾道ミサイルなどへの警戒を念頭に、中東への防空ミサイルシステムの配備を指示したことを明らかにしましたが、有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルは24日、アメリカ政府当局者の話として、その詳細が判明したと報じました。

それによりますと、
▽迎撃ミサイルシステム「THAAD」をサウジアラビアへ、
▽地対空ミサイルシステム「パトリオット」をクウェートとヨルダン、イラク、サウジアラビア、カタール、そして、UAE=アラブ首長国連邦に送るということです。

アメリカはパレスチナのガザ地区をめぐる情勢が緊迫化する中で、イランなどがこれに乗じて紛争を拡大させかねないと強く警戒していて、防空システムの配備を急ぐことで、この地域に駐留する軍の部隊の安全を確保したい考えです。