国民年金保険料の納付期間 5年延長案 審議会で賛成意見相次ぐ

厚生労働省が将来的な年金の給付水準の低下をできるだけ防ぐとして検討している、国民年金の保険料の納付期間を5年延長する案について、審議会で本格的な議論が始まり、委員からは賛成する意見が相次ぎました。

厚生労働省は、再来年に予定されている年金制度の改正に向けて、少子高齢化による年金の給付水準の低下をできるだけ防ぐとして、自営業者などが加入する国民年金の保険料の納付期間を、今の60歳までの40年から65歳までの45年に延長する案を検討しています。

この案について、24日に開かれた社会保障審議会の年金部会で本格的な議論が始まり、委員からは「給付水準の改善につながる」とか「働く高齢者の増加や、平均寿命の延びから自然な流れだ」などと賛成する意見が相次ぎました。

その一方で、保険料の負担増加や、追加で必要となる国庫負担の財源をどうするかも踏まえて検討するべきだという指摘も出されました。

厚生労働省は、年金部会での議論や、新たな人口推計などに基づく「財政検証」の結果を踏まえて、来年中に制度の改正案をまとめたいとしています。