東京 江東区長 有料広告で投票呼びかけか 区長室など捜索

ことし4月に初当選した東京 江東区の木村弥生区長の陣営が、区長選挙の期間中、動画投稿サイトに自身への投票を呼びかける有料広告を出していたとして、東京地検特捜部が24日、公職選挙法違反の疑いで区役所の区長室などを捜索しました。区長から任意で事情も聴いていて、詳しい経緯を調べているものとみられます。

江東区の木村弥生区長はことし4月の区長選挙で当選しましたが、選挙期間中、陣営がYouTubeに木村氏の姿や「木村やよいに投票してください」という文字を組み合わせた6秒間の有料広告を出していたことが明らかになり、公職選挙法違反の疑いで告発されていました。

これをめぐって24日、東京地検特捜部は区役所の区長室などを捜索しました。

また、関係者によりますと、区長から任意で事情を聴いていて、詳しい経緯を調べているものとみられます。

選挙期間中にインターネット上の有料広告で候補者名などを表示して選挙運動を行うことは公職選挙法で禁じられています。

木村区長は8月に会見を開き、広告を出したのは陣営でホームページなどの管理を行っていたボランティアスタッフで、「SNSを使った選挙運動を行いたい」などという申し出を受けて、自分が承諾したと説明していました。

江東区「引き続き捜査状況を見守る」

江東区によりますと、24日午前9時前に東京地検特捜部の係官が区役所を訪れ、公職選挙法違反の疑いで区長室の捜索を行ったということです。

正午前には木村弥生区長と係官がともに区役所を出て、そのおよそ1時間後に区長室の捜索は終了したということです。

区によりますと、25日は江東区議会の定例会の最終日で、議案の採決などのあと、区長の閉会のあいさつも予定されていますが、現時点では「区長が出席するかどうかはわからない」としています。

江東区は「引き続き捜査の状況を見守ってまいりたいと考えております」とコメントしています。