日本酒の仕込み繊細に“猛暑など影響 コメが割れやすく” 山形

酒どころ山形では、新米を使った日本酒の仕込みが進められています。
猛暑などの影響でコメが割れやすくなっている懸念があるなか、山形市の酒造会社ではコメを洗う際に水圧を弱めるなど例年より繊細な作業が求められています。

山形県は、ことしの「全国新酒鑑評会」で都道府県別の「金賞」の数が日本一となった全国有数の酒どころです。

県内では、ことしも新米を使った日本酒の仕込みが進められ、このうち山形市にある酒造会社では24日朝、「蔵人」と呼ばれる職人6人がこうじや酵母などが入ったタンクに酒米と水を加えてかき混ぜる作業を行いました。

職人がプラスチック製の棒の先に板がついた「かい」と呼ばれる道具でかき混ぜると、辺りはフルーティーな香りに包まれていました。

この酒造会社によりますと、ことしは猛暑に加えて雨が少なかった影響で、水分量が少なく小粒の割れやすいコメが多いため、洗う際に割れないよう水圧を弱めるなど例年より繊細な作業が求められているということです。

酒造会社の武田秀和社長は「猛暑の影響で酒造りには難しい年だが一生懸命に仕込みを進め、『おいしいものができた』と思ってもらえる酒を消費者に届けたい」と話していました。

日本酒の仕込み作業は春まで続き、ことしは暖冬も懸念されていることから、気温が高い場合はタンクに氷を入れるなどして対応していくということです。