北海道最大手のバス会社 札幌都市圏の路線再編へ 運転手不足で

バスの運転手不足が深刻化する中、北海道最大手のバス会社が、札幌市などの12の路線を対象に中心部への乗り入れをやめ、市内の地下鉄の駅までに運行区間を短縮する方針を固めたことが分かりました。

区間を短縮する便数はこのバス会社の札幌都市圏の平日ダイヤのおよそ4分の1に上る見通しです。

北海道でバスの保有台数が最も多い「北海道中央バス」は、ことし12月の冬のダイヤ改正で札幌都市圏のバス路線を再編する方針を固めたことが分かりました。

それによりますと、札幌市の郊外とJR札幌駅などを結ぶ12の路線を対象に中心部への乗り入れをとりやめ、市内の地下鉄の駅までに運行区間を短縮するとしています。

区間の短縮はあわせて280便余りで、このバス会社の札幌都市圏の平日ダイヤのおよそ4分の1に上る見通しです。

バスの中心部への乗り入れがなくなると利用者は乗り換えが必要になりますが、会社では運転手不足が深刻化する中、渋滞も発生する中心部への乗り入れをやめて運転手の乗務時間を短くし、郊外と地下鉄の駅を結ぶ路線を維持・増便したい考えです。

札幌市によりますと、市内の路線バスの運転手は昨年度、1650人余りと5年間で300人以上減少したほか、50代と60代が6割を占めるなど高齢化も進んでいます。

北海道中央バスは「バスだけで市民の足を確保するのは困難な状況で、路線維持のためにご理解いただきたい」としています。

新しいダイヤは来週にも公表され、12月1日から実施される予定です。