アメリカ 長期金利 一時5%を突破 約16年ぶり

日本の長期金利や円相場にも影響するアメリカ国債の指標となる長期金利が23日、およそ16年ぶりに一時、5%を突破しました。

23日の債券市場ではアメリカ国債を売る動きが強まり、長期金利の指標となる10年ものの国債の利回りは一時、5%を突破しました。

アメリカの長期金利が5%台に上昇するのは2007年7月以来、およそ16年ぶりです。

要因としては、アメリカ経済が堅調で中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会の金融引き締めが長期化するとの見方が広がっていることや、アメリカの財政悪化への懸念が高まっていることも背景にあります。

アメリカの長期金利の動きは日本の長期金利や円相場にも影響を与えます。

23日のロンドン外国為替市場ではアメリカの長期金利上昇を受けて日米の金利差が拡大することが投資家のあいだで意識され、いくぶん円安が進んでいます。

市場関係者は「先週発表されたアメリカの小売業の売上高が好調だったことなどからアメリカの金融引き締めが長期化するとの見方が広がっている。また、アメリカ議会下院では20日の投票でも議長が選任されず、予算案が決まらないことへの懸念や財政政策への不透明感があることも影響している」と話しています。