リトアニア議会の議長 初の台湾訪問 民主主義陣営結束呼びかけ

バルト三国の1つ、リトアニアの議会のトップが初めて台湾を訪問し、「リトアニアと台湾の協力関係はヨーロッパの多くの国にとって試金石だ」と述べ、権威主義の圧力に対して民主主義陣営の結束を呼びかけました。

22日から台湾を訪問しているリトアニア議会のチュミリーテ・ニールセン議長は23日、蔡英文総統主催の昼食会に招かれました。

リトアニアの議長が台湾を訪問するのは初めてで、蔡総統は「リトアニアが台湾を重視し、支持していることに感謝する」と述べました。

これに対し、チュミリーテ・ニールセン議長は「ルールに基づく国際秩序が権威主義の攻勢に試されている中、民主主義国が地理的な距離を越えて連帯することが非常に重要だ」と強調しました。

また、「リトアニアと台湾の協力関係はサクセスストーリーになると信じている。私たちの関係はヨーロッパの多くの国にとって試金石だ」と述べました。

リトアニアはおととし、首都ビリニュスに「駐リトアニア台湾代表処」の開設を認めましたが、台湾と外交関係のない国に「台湾」の名を冠した出先機関が設けられるのは極めて異例で、これに強く反発した中国から外交関係の格下げなどの報復を受けています。

議長の発言は、中国のこうした圧力やロシアによるウクライナ侵攻などに対し、民主主義陣営の結束を呼びかけたものです。