ウクライナ検察当局 軍事侵攻から各地で子ども508人死亡と発表

ロシア軍は、東部ドネツク州でのウクライナ側の拠点アウディーイウカの戦闘について多くの人員の損失が出る中、新たな部隊を派遣するなど掌握をねらっているとみられます。こうした中、ウクライナの検察当局は軍事侵攻が始まってから各地でこれまでに508人の子どもが死亡したと発表しました。

ウクライナ空軍は23日、ロシア軍が夜間、無人機やミサイルを使って各地を攻撃したと発表し、南部オデーサ州の地元当局は無人機9機を撃墜したものの無人機の破片で港湾のインフラ施設が損傷したとしています。

また、ロシア軍は東部ドネツク州でのウクライナ側の拠点アウディーイウカの周辺で攻撃を強め、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は22日「ロシア軍は新たな攻撃を行い、失敗したにもかかわらずこの戦線に追加の兵力を投入している」と指摘しました。

イギリス国防省も22日「アウディーイウカでの戦闘でロシア軍の犠牲者は90%増加した」と指摘していて、ロシア軍は人員の犠牲もいとわず掌握をねらっているとみられます。

こうした中、ウクライナの検察当局は23日、軍事侵攻が始まってから各地で多くの子どもたちも戦闘に巻き込まれていて
508人が死亡し、1138人以上が負傷したと発表しました。

負傷した子どもの数は
ドネツク州が492人、ハルキウ州が304人と
東部の州が多くなっていて、22日もハルキウ州のクピヤンシクでロシア軍の砲撃によって15歳の少女と17歳の少年が負傷したとしています。

一方、ロシア側が占領を続ける地域での犠牲者の数は把握されていないことから、ウクライナ検察当局は実際に死傷した子どもはさらに多いとみています。