低所得世帯の中高生の受験費用などを補助へ こども家庭庁

家庭の経済状況にかかわらず、子どもの進学の機会を確保しようと、こども家庭庁は新たに所得が一定に満たないひとり親世帯や低所得世帯の高校3年生と中学3年生を対象に、大学受験や模擬試験の費用の補助を始める方針を決めました。

親の所得が少ないことで進学や就職の選択肢が狭まり、低収入が引き継がれる「貧困の連鎖」を防ぐため国は小中学生に対して給食費や修学旅行費などの補助を行っているほか、大学の入学金や授業料の減免制度などを設けています。

しかし、受験に関する支援が不十分だという指摘もあがっていて、こども家庭庁は中学3年生と高校3年生を対象に新たに補助を始めることを決めたということです。

対象は、児童扶養手当を受給しているひとり親世帯や、住民税非課税世帯の子どもを想定していて、いずれも受験することが条件です。

高校3年生には大学入学共通テストや大学の受験料としてあわせておよそ5万円を補助するほか、高校3年生と中学3年生が模擬試験を受けるために必要な費用を補助するということです。

こども家庭庁は今後、具体的な制度設計を進め今年度の補正予算案に計上することにしていますが、費用の一部を負担する自治体側の準備などもあることから、補助が始まるのは来年度からとなる見通しだということです。