ブナの実が「大凶作」クマの主要なエサ 遭遇に警戒を 岩手

岩手県内ではことしブナの木にほとんど実がついてない状況となっています。ブナの実はクマの主要なエサとされていることから人里などにエサを求めて近づくクマが多くなるおそれがあるとして、県は警戒を呼びかけています。

林野庁東北森林管理局は、毎年秋にブナの実り具合を調べていて、ことし岩手県は2年前の2021年以来の「大凶作」と判断されました。

岩手県内の24か所で調査が行われ、このうち「ごくわずかに実がついている」が1か所、それ以外は「まったく実がついていない」とされました。

ことしは調査が行われていない福島を除く東北の5県すべてで「大凶作」と判断されています。

ブナの実はクマの主要なエサとされていて大凶作となったことしはクマがエサを求めて人里に近づくおそれがあります。

岩手県は、山に入る人に向けて事前に出没情報や被害情報を確認することや単独ではなく、複数で行動すること、鈴やラジオなど音の出るものを携行することなどを呼びかけています。

また、クマに出会ったら、目を離さず静かにゆっくり後退することや、クマが攻撃してきたら両腕で顔や頭を守りながら体を丸くして地面に伏せて身を守るよう呼びかけています。