“ヒアリの水際対策に” 探知犬の実証試験を公開 環境省

強い毒を持ち、国内でも定着が懸念されるヒアリの水際対策に役立てようと環境省が行っている、ヒアリのにおいを嗅ぎ分ける探知犬を使った実証試験の様子が22日、茨城県つくば市で公開されました。

強い毒を持つ外来生物のヒアリは6年前に国内で初めて確認され、国はことし4月、ヒアリを緊急に対処する必要がある「要緊急対処特定外来生物」に指定しました。

環境省は水際対策の1つとして探知犬を使うことを検討していて、22日は今月8日から行っている実証試験の様子がつくば市の国立環境研究所で公開されました。

台湾で活躍している「カビ」と「フェイフェイ」という2匹の探知犬が招かれていて、10個の缶からヒアリの死骸が入った2個の缶のにおいを素早く嗅ぎ当てていました。

また、草むらの中のにおいを嗅ぎながら、土の中に埋められたヒアリの死骸が入った容器を見つける様子も披露されました。

試験は24日まで行われ、気温や湿度など気候が違う中でも適切に嗅ぎ分けられるかや、台湾よりヒアリの確認数が少ない日本でも探知犬の意欲が保たれるかなどを確認し、導入を判断するということです。

環境省の松本英昭外来生物対策室長は「嗅ぎ分けの精度などは確認できているが、結果を分析して導入が可能か検討したい」と話していました。