西村経産相 処理水放出後初の宮城訪問 “緊急支援策速やかに”

西村経済産業大臣は東京電力福島第一原発の処理水の海への放出後、初めて宮城県を訪れ、風評対策などを目的とした水産事業者への緊急支援策を速やかに実行する考えを強調しました。

西村経済産業大臣は21日、宮城県石巻市を訪れ、宮城県漁協の寺沢春彦組合長などの案内で水産物などが販売されている観光施設を視察しました。

福島第一原発の処理水の放出が始まった後、西村大臣が宮城県を訪れるのはこれが初めてです。

西村大臣は地元で水揚げされたホヤやホタテを試食し、安全性やおいしさをアピールしていました。

続いて、漁協関係者などとの昼食会が開かれ、放出後の状況などについて意見を交わしました。

昼食会の後、寺沢組合長は記者団に対し「中国などの禁輸でかなり影響が出ている。賠償などが前進するよう、東京電力に対して国がしっかり指導してほしいと改めてお願いした」と述べました。

西村大臣は訪問を終えたあと記者団に対し「中国の水産物の輸入停止でホタテを中心に影響が出ているという話を聞いた。政府として迅速に適切に対応していきたい」と述べ、風評対策などを目的とした合わせて1007億円の水産事業者への緊急支援策を速やかに実行するとともに、東京電力による賠償が適切に行われるよう指導していく考えを強調しました。