特定失踪者の家族らが都内で大規模集会 “1日も早い解決を”

北朝鮮に拉致された可能性が排除できない行方不明者の家族らが都内で大規模な集会を開き、1日も早い解決と世論の後押しを求めました。

横田めぐみさんなど政府が認定している拉致被害者以外に「北朝鮮に拉致されたのではないか」という家族などからの届け出を受けて警察や民間の団体が調査している行方不明者は全国に少なくとも871人います。

21日は、こうした北朝鮮に拉致された可能性が排除できない行方不明者の家族らが13年ぶりに都内で大規模な集会を開き、45年前に鹿児島県で拉致された増元るみ子さんの弟の照明さんや鳥取県の拉致被害者、松本京子さんの兄の孟さんらも参加しました。

この中で「特定失踪者家族会」の会長で、54年前に青森県弘前市で行方がわからなくなった今井裕さんの兄の英輝さん(80)が家族の高齢化の現状を述べた上で「これだけ時間がたてば、日本に帰っても親やきょうだいが亡くなっている人もいると思いますがまだ間に合います。国民の力を貸してください」と訴えました。

集会には、21年前に帰国を果たした拉致被害者の曽我ひとみさんがビデオでメッセージを寄せ、ともに拉致され、いまも帰国できずにいる母親のミヨシさんについて「とても長い歳月が流れましたが1日も母のことを忘れたことはありません。母はきっと私のことを心配しているだろうから『元気だよ』と教えてあげたい」と話しました。