“年収の壁” 対策に取り組む企業に助成金 申請の受付開始

政府は、いわゆる「年収の壁」対策として「106万円の壁」を超えても従業員の手取りが減らないように取り組む企業を対象にした助成金の申請の受け付けを、20日から開始したと発表しました。

「年収の壁」は、パートなどで働く人が、一定の年収を超えると配偶者の扶養を外れて、みずから社会保険料を支払うようになることで手取りが減るもので、人手不足につながっていると指摘されています。

政府は、このうち「106万円の壁」を超えても、賃上げなどで手取りが減らないように取り組んだ企業に、従業員1人あたり最大50万円を助成するとしていて、20日から全国の労働局などで申請の受け付けを始めたと発表しました。

また、「年収の壁」をめぐる一連の支援策について、パートなどで働く人や企業から相談を受け付ける電話窓口を10月30日から開設するということです。

松野官房長官は、閣議のあとの記者会見で「パートやアルバイトで働く人に、安心して『年収の壁』を超えていただけるよう、政府全体として支援策の周知・広報に努めていく」と述べました。