上皇后さま きょう89歳の誕生日

宮内庁によりますと、上皇后さまは、東京 港区の赤坂御用地にあるお住まいの仙洞御所で、庭を訪れる虫の声に耳を澄まし、季節の草花を楽しみながら、上皇さまとともに穏やかな日々を過ごされています。

ことし5月に新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが変更されたことなどに伴って、長い間極力外出を控えられていた生活の中に少しずつお出ましの機会が見られるようになりました。

5月中旬には上皇さまとともに4年ぶりに京都と奈良を訪問し、久しぶりの古都を懐かしみ楽しまれたということです。

また、夏には4年ぶりに地方で静養し、7月には栃木県の那須御用邸に、8月には長野県の軽井沢町に滞在して、地元の人たちなどと触れ合われました。

体調面では、午後に少し熱が上がる症状が3年以上たった今もあり、心不全の診断指標の数値が正常を超える状態も続いているということです。

去年8月に診断された、右足のふくらはぎに血栓ができる「深部静脈血栓症・末梢型」の症状は、運動や水分摂取によって現在は落ち着いているということで、上皇さまとともに朝夕の散策や朝食後に行う本の音読を続けるなど、規則正しく過ごされています。

お二人で話すことを大切にしていて、体力低下が進む中、上皇后さまが歩いている際に立ち止まられると、体調を案じた上皇さまが「大丈夫？」と声をかけられることもあるということです。

上皇后さまの誕生日の祝賀行事は、簡素な形としながらも、去年よりやや人数を増やして行われるということです。