ムーンショット型研究開発の目標に核融合追加へ 文科省検討会

文部科学省の検討会は、挑戦的な研究課題に取り組む国の大型研究プロジェクト「ムーンショット型研究開発制度」の目標に「核融合を多面的に活用する社会の実現」を加える方針をまとめました。正式に加えられると、最大10年で数百億円規模の予算がついて、研究支援が行われることになります。

核融合は、太陽の内部で起きている反応で、人工的に起こして膨大なエネルギーを取り出すことに加え、二酸化炭素などは出さず、水素の仲間を燃料とすることでほぼ無限に資源が調達できるメリットがあり、次世代のエネルギーとして期待されています。

文部科学省は、研究機関や民間が連携した挑戦的な研究を支援する必要があるとして検討会で議論を進め、新たに国の大型研究プロジェクト「ムーンショット型研究開発制度」の対象に核融合に関する目標を加える方針をまとめました。

具体的には「2050年に核融合エネルギーを多面的に活用する」ことを掲げています。

「ムーンショット型研究開発制度」は、30年後の社会を見据えて科学技術の挑戦的な課題に取り組むプロジェクトで、これまでにAIや量子コンピューターなど9つの分野の目標が掲げられ、合わせて1950億円の基金が設けられています。

核融合の目標が正式に加えられると、最大10年で数百億円規模の研究支援が行われることになります。