ロシア軍 東部で大規模作戦か ウクライナ軍 南部で反転攻勢

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は、東部ドネツク州のアウディーイウカなどで大規模な作戦を進めているとみられています。これに対しウクライナ軍は、新たに南部ヘルソン州でも反転攻勢を強めた可能性があり攻防が激しくなっています。

ロシア軍は、東部の戦線でドネツク州のウクライナ側の拠点、アウディーイウカの掌握に向け大規模な作戦を進めているとみられるほか、ハルキウ州クピヤンシクからドネツク州リマンにかけても攻撃を強化しているとみられています。

また、南部ザポリージャの住宅街で18日、ロシア軍によるミサイル攻撃があり、ゼレンスキー大統領は5人が死亡したと明らかにするなど市民の被害が相次いでいます。

これに対しウクライナ軍は、ドネツク州やザポリージャ州を中心に反転攻勢を続けています。

さらにアメリカのシンクタンク「戦争研究所」は18日、ウクライナ軍の部隊が南部ヘルソン州でドニプロ川を越えた作戦を行ったと分析しました。

このなかで「川を渡ったウクライナ側の今回の作戦は大規模なものだったとロシア側では議論されているようだ」と指摘しています。

ロシアのプーチン大統領も18日訪問先の中国、北京で行った記者会見のなかで「ウクライナ軍は現在、ヘルソンの方面で新たな反転攻勢を開始したがまだ結果はでていない」と述べていて、双方の攻防が激しくなっています。

松野官房長官「ウクライナ支援推進の方針は不変」

松野官房長官は午後の記者会見で「ロシアによる侵略は国際秩序の根幹を揺るがす暴挙で、強く非難する。1日も早く侵略を止めるため、厳しい対ロ制裁と強力なウクライナ支援を推進していく方針は不変だ」と述べました。

そのうえで「厳しい冬を乗り越えるウクライナ国民に手を差し伸べるべく、わが国として大型変圧施設の供与などエネルギー分野の支援に取り組んできている。引き続きウクライナの復旧・復興に貢献すべく、G7議長国としてリーダーシップを発揮したい」と述べました。