シカ被害防ぐ防護柵200か所余 破損のまま適切に管理されず

シカによる森林被害を防ぐため、国の補助金を使って整備された防護柵の状況を会計検査院が調査した結果、全国200か所余りで破損したまま適切に管理されていなかったことが分かりました。

野生鳥獣による森林被害は、2021年度はおよそ4900ヘクタールと東京ドーム1000個分を超え、その7割がシカによる被害となっていて、農林水産省は自治体や森林組合がシカの侵入を防ぐ防護柵を設置する際に補助金を出しています。

この防護柵について、会計検査院は2021年度までの6年間に19の道と県に整備された623か所の状況を調査しました。

その結果、213か所が倒木や積雪などの影響で破損したままになっていたことがわかりました。

このうち116か所で、シカなどによる食害で森林被害が確認されたということです。

防護柵の効果の維持には点検が重要だということですが、11か所では点検が1度も行われておらず、198か所では雑草を刈るついでなどに実施されていて不十分だったとしています。

これらの防護柵の整備には総額でおよそ1億2300万円の補助金が充てられており、会計検査院は農林水産省に対し、現場に適した維持管理の方法の検討などを助言するよう求めました。

農林水産省は「指摘を重く受け止め、点検の重要性を周知していきたい」としています。