ビックカメラ 8年連続ベースアップ 過去最大の水準に

来年の春闘で継続的な賃上げとその水準が焦点となる中、家電量販大手のビックカメラは、8年連続でベースアップを行い、過去最大の水準とする方針を決めました。例年よりも大幅に前倒しした形の決定で、物価高への対応と人材の確保につなげるねらいがあります。

ビックカメラは、19日に開かれた役員会議で、4600人余りの正社員の組合員を対象に2024年4月から月額で2万円から3万円のベースアップを行う方針を決めました。

ベースアップは8年連続となり、引き上げ額は労働組合がつくられた2004年以降で最大だということです。

さらに、初任給についても大卒と高卒ともに月額で3万円引き上げ、このうち都市部を中心とする店舗では、
▽大卒は13.5%引き上げて月額25万2000円
▽高卒は16%引き上げて月額21万6500円とします。

会社側は来年の春闘でこうした方針を示し、労使交渉が行われますが、例年の妥結の時期よりも5か月程度早く方針を決めた形です。

物価高への対応に加えて、賃上げをいち早く打ち出すことで再来年の新卒採用に向けた人材の確保につなげるねらいがあります。

来年の春闘では、継続的な賃上げとその水準が焦点となり、企業の間でこうした動きが広がることが期待されています。