米金利 一時 16年ぶりの高水準に ダウ平均株価が値下がり

18日のニューヨークの金融市場は、緊迫化するイスラエル・パレスチナ情勢に加えてアメリカの長期金利が一時、およそ16年3か月ぶりの水準まで上昇したことで景気の先行きに懸念が広がり、ダウ平均株価は300ドルを超える値下がりとなりました。

18日のニューヨークの債券市場は金融引き締めが長期化するとの見方を背景にアメリカ国債が売られ、長期金利の指標となる10年ものの国債の利回りが2007年7月以来、およそ16年3か月ぶりに一時、4.9%台まで上昇しました。

外国為替市場の円相場は1ドル=149円台後半での取り引きが続いていますが、アメリカの長期金利の上昇は円安ドル高を加速させる可能性があります。

また、ニューヨーク株式市場では緊迫化するイスラエル・パレスチナ情勢に加えて長期金利が上昇したことで、景気の先行きへの懸念が広がって売り注文が増え、ダウ平均株価の終値は前日と比べて332ドル57セント安い、3万3665ドル8セントでした。

このほか、ニューヨーク商品取引所では先行きが不透明になっているとの見方から安全資産とされる金の先物を買う動きが強まり、18日は指標となる金の先物価格が一時、前日と比べて2%を超える大幅な上昇となりました。

市場関係者は「投資家の間ではバイデン大統領のイスラエル訪問に対する期待感が後退し、イスラエル・パレスチナ情勢の先行きへの警戒感が強まっている」と話しています。