アメリカ下院 議長 2回目投票でも選出されず 共和党が内部対立

アメリカ議会下院では多数派を占める共和党の内部対立によって議長が不在の異例の事態が続いていて、18日に行われた2回目の投票でも議長は決まりませんでした。議会の機能不全が長期化することへの懸念が高まっています。

アメリカ議会下院では多数派を占める共和党の内部対立で今月3日に議長が史上初めて解任され、共和党はトランプ前大統領に近いジョーダン議員を後任の議長候補とすることを決めました。

18日に開かれた本会議では議長選出のため、前日に続いて2回目の投票が行われましたが、共和党の議員22人が造反し、ジョーダン氏は選出されませんでした。

ジョーダン氏を巡っては共和党内から2020年の大統領選挙で不正が行われたとするトランプ氏の主張を支持していることなどを疑問視する声もあがっています。

今回の投票では前日よりもさらに多くの議員が造反していて議長選出の行方はいっそう不透明になっています。

ジョーダン氏は造反議員の支持を取りつけるため働きかけを続けるとみられますが、アメリカメディアは「議会下院はまひの状態に陥っている」などと伝えています。

議長の選出まで下院は新年度の政府予算案やバイデン政権が新たに求める予定のイスラエルを支援するための追加の予算案を通すことができません。

前の議長が解任されてからすでに2週間以上がたっていて、議会の機能不全が長期化することへの懸念が高まっています。