中国 9月の日本からの水産物輸入 事実上「ゼロ」に

中国が9月に日本から輸入した水産物は、事実上、ゼロになったことがわかりました。東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水の放出が始まってから、中国が日本産の水産物の輸入を全面的に停止したことが影響する結果となりました。

中国の税関当局が18日に発表した統計によりますと、9月の日本からの水産物の輸入額は数字が表記されず、事実上、ゼロとなりました。

中国では、ことし8月24日に福島第一原発にたまる処理水の放出が始まったことを受けて、日本産の水産物の輸入を全面的に停止していて、8月の輸入額も去年の同じ月と比べて67%余り減少していました。

農林水産省によりますと、去年1年間の日本から中国への水産物の輸出額は871億円と、国や地域別で最も多く、水産事業者などへの影響が懸念されています。

日本の水産物をめぐっては、ロシアの衛生当局も10月16日に「輸入を規制する中国の措置に参加する」と発表していて、日本政府は、中国とともにロシアに対しても輸入規制の撤廃を強く求めています。