ロシア ラブロフ外相が訪朝 軍事など協力拡大へ意見交わすか

ロシアのラブロフ外相は、18日、5年ぶりに北朝鮮を訪問しました。先月の首脳会談を踏まえ、軍事や経済などの分野で具体的な協力の拡大をめぐって意見が交わされるとみられます。

ロシアの国営通信社は、ラブロフ外相が北朝鮮の首都ピョンヤンに到着したと、日本時間の18日午後6時半ごろに伝えました。

ラブロフ外相は、北朝鮮外務省の招待を受けて18日から2日間の日程で滞在する予定で、2018年5月以来、5年ぶりの訪朝となります。

ロシアのプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記は先月、ロシア極東の宇宙基地で開かれた首脳会談で、戦略的協力の強化で一致しました。

北朝鮮は「重大な問題と当面の協力事項について満足な合意と見解の一致をみた」と強調し、キム総書記が帰国後の会議で、ロシアとの関係をすべての分野で高い段階に発展させる措置の実行を指示していました。

こうした中、ラブロフ外相は、北朝鮮のチェ・ソニ外相と会談する見通しで、首脳会談を踏まえ、軍事や経済などの分野で具体的な協力の拡大をめぐって意見が交わされるとみられます。

また、およそ3週間、動静が伝えられていないキム総書記が、ことし7月に訪朝したロシアのショイグ国防相と同様にラブロフ外相をみずから厚くもてなす可能性もあります。

アメリカ政府は、北朝鮮が先月から今月にかけてコンテナ1000個以上の弾薬などの軍事物資をロシアに供与したとして懸念を示したほか、軍事偵察衛星の3回目の打ち上げを今月中に行うと予告している北朝鮮に対し、ロシアが弾道ミサイルの開発にも直結する宇宙開発技術を支援するおそれも指摘されています。