公立小中学校トイレの洋式化 島根県は普及率48%にとどまる

公立の小中学校で全国的に「トイレの洋式化」が進む中、文部科学省の調査によりますと、島根県内の普及率は48%にとどまり、全国の都道府県の中で下から2番目の低さとなりました。こうした中で松江市の小学校ではこの夏から校内のトイレにある便器を和式から洋式に変える改修工事を進めています。

文部科学省は全国にある公立の小中学校の「トイレの洋式化」について調査を行い、先月1日時点でまとめた結果を発表しました。

それによりますと、島根県内の公立の小中学校合わせて288校にあるトイレの便器9094個のうち、洋式は4368個と全体の48%でした。

全国で最低の普及率だった3年前の調査よりおよそ13ポイント増加しましたが、全国平均の68.3%より20ポイント以上低く、山口県に続き下から2番目の低さとなりました。

こうした中、松江市の佐太小学校ではこの夏から校内のトイレの洋式化に取り組んでいて、16日は体育館のトイレで改修工事が行われていました。

女子児童の1人は「スカートをはいている時などは洋式のほうが楽だし使いやすいです」と話していました。

小山美子校長は「家庭のトイレは洋式が多いため、和式を使いなれていない子どもが多い。洋式なら安心して利用できる」と話していました。

松江市ではおととしから去年にかけて、市内の小中学生や教職員を対象にアンケート調査を行ったところ、全体の8割が洋式を望んでいたことを受け、令和4年度から令和7年度の間に全体の8割を洋式にする計画を立てています。

一方で、感染症の懸念や、不特定多数の人が使った便座に座りたくないなどの意見も寄せられたため、一部の和式は残すことにしています。

松江市教育委員会は「子どもたちにとって快適なトイレになるようしっかりと計画を進めていきたい」としています。