三菱商事 オーストラリアの石炭鉱山 最大3000億円で売却

三菱商事はオーストラリアで権益を持つ、鉄の原料の石炭鉱山を売却すると発表しました。売却額は最大で3000億円にのぼり、資産の集約を進めるとしています。

発表によりますと、三菱商事はオーストラリアにある製鉄用の石炭鉱山の権益のうち2つの区画について、オーストラリアの資源会社に売却することで合意したということです。

売却の時期は来年度中を見込んでいて、売却額は最大で3000億円にのぼる見通しです。

製鉄用の石炭は主要な産出国のオーストラリアで長雨などによる供給不足が起き、国際価格の高騰が続いていて、会社では保有する権益の見直しを進める中で、売却額の水準を踏まえて決めたとしています。

製鉄用の石炭は世界的な脱炭素の流れのなかでも、アジアの新興国を中心に需要の拡大が見込まれ、この会社では製鉄用の石炭を含めた金属資源事業が全体の利益の3割以上を占めています。

会社では品質面や環境面で優れた鉱山に資産を集約し、引き続き、重要な事業として展開していくとともに、売却で得た資金も活用してバッテリーの材料となるリチウムやニッケルなどの重要鉱物の確保を進めるとしています。