米国防総省 “中国軍機が異常接近繰り返す” 映像など公開

アメリカ国防総省は東シナ海などの上空で中国軍機がアメリカ軍機に異常接近を繰り返しているとする映像や画像を公開し、強い懸念を示しました。

アメリカ国防総省は17日、南シナ海と東シナ海上空の国際空域で中国軍の戦闘機がアメリカ軍機に異常接近したなど15件について、映像や画像を公開しました。

これらの映像や画像は去年1月からことし9月にかけて撮影されたものだということです。

このうち、去年5月に東シナ海上空で撮影された映像では、アメリカ軍機の下を中国軍機が飛行しているのが確認できます。

国防総省によりますと、アメリカ軍機は距離をとったにもかかわらず、中国軍機は再び接近し、およそ3メートルまで近づいたとしています。

また、ことし7月の東シナ海上空の映像では、中国軍機が「フレア」と呼ばれる、ミサイルをかわすための熱源を発射している様子が確認できます。

国防総省はこうした行為はこの2年間で180件を超え、それ以前の10年間を上回ったとしていて、中国軍の行動は威圧的かつ危険だと強い懸念を示しています。

記者会見したインド太平洋軍のアキリーノ司令官は「最も懸念しているのは事故が起こる可能性で、その事故が誤算につながることだ」と述べました。