医療的ケア児など支援強化 来年度 障害福祉サービス報酬加算へ

日常的にたんの吸引や人工呼吸器などが必要な「医療的ケア児」や、重い障害のある子どもたちを地域の保育所などで受け入れる体制を整備するため、こども家庭庁は来年度の障害福祉サービスの報酬改定で、こうした子どもたちが集団生活に適応するための専門的な支援について、報酬を加算する方針を固めたことが分かりました。

障害のある子どもたちについて政府は、ことし6月に閣議決定した「こども未来戦略方針」などで、安心して暮らせる地域作りを進めるため、保育所などでの受け入れを広げていく方針を示していますが、「医療的ケア児」や重い障害のある子どもたちにはより専門的な支援が必要となるため、体制の整備が課題となっています。

このため、こども家庭庁は来年度の障害福祉サービスの報酬改定で、障害がある子どもが保育所や幼稚園での集団生活に適応できるよう、訪問支援員が専門的な支援を行う「保育所等訪問支援」について、医療的ケア児や重症心身障害児などを対象とした場合に報酬を加算する方針を固めたということです。

また、障害の特性や子どもの状態に応じた支援につなげるため、職種の異なる複数の人で連携して支援を行った場合も報酬を加算する方針だということです。

こども家庭庁は今後、加算の具体的な条件や報酬の金額を検討することにしています。