政府 イスラエル出国希望の日本人 自衛隊機で日本輸送を検討

イスラエル・パレスチナ情勢が緊迫の度合いを増していることを受け、政府は、イスラエルにいる日本人に意向調査を行い、出国を希望する人を今週後半にも自衛隊機で日本まで輸送することを念頭に検討を進めています。

イスラエルによるガザ地区への地上侵攻の可能性が高まり、現地の情勢は緊迫の度合いを増していて、政府は改めてイスラエルにいる日本人に出国を希望するかメールで意向調査を行っています。

調査の結果、出国希望者が一定数いた場合、今週後半にも自衛隊機で日本まで輸送することを念頭に検討しているということです。

政府関係者によりますと、イスラエルから隣国のヨルダンを経由して、羽田空港まで運航するルートが検討されていて、費用負担は求めないということです。

防衛省は17日、自衛隊2機が当初予定していたジブチから行き先を変更し、ヨルダンに到着したことを明らかにしました。

外務省によりますと、17日の時点でイスラエルとパレスチナには合わせておよそ900人の日本人が滞在していて、すでに韓国軍の輸送機で51人、日本政府のチャーター機で8人がそれぞれ出国しています。

自衛隊機2機 ヨルダンに到着

イスラエルにいる日本人などを輸送する場合に備えて派遣された自衛隊機3機のうち2機が、隣国のヨルダンに到着しました。

ほかの1機は16日、アフリカのジブチに到着していて、自衛隊は、輸送を命じられた場合に備えて準備を進めています。

イスラエル・パレスチナ情勢が緊迫の度合いを増すなか、防衛省は今月14日、航空自衛隊のKC767空中給油・輸送機1機とC2輸送機2機を派遣しました。

防衛省によりますと、このうちC2輸送機1機が日本時間の16日、自衛隊の活動拠点があるアフリカのジブチに到着したのに続いて、残りの2機が17日、イスラエルの隣国・ヨルダンに到着したということです。

防衛省は当初、3機ともジブチに派遣することにしていましたが、より迅速に対応できる態勢などを検討した結果、2機の派遣先を変更したということです。

自衛隊は、輸送を命じられた場合に備えて準備を進めています。