“プール熱”患者数 過去10年で最も多い状態続く

子どもを中心に感染する「咽頭結膜熱」=いわゆるプール熱の患者数が過去10年で最も多い状態が続いています。

いわゆるプール熱は、子どもを中心に高熱や結膜炎などの症状が出るウイルス性の感染症で、
▽せきやくしゃみなどの飛まつで感染するほか、
▽ウイルスが付着したタオルや
▽プールでの接触などを介しても感染します。

国立感染症研究所によりますと、今月8日までの1週間に全国およそ3000の小児科の医療機関から報告された患者の数は、前の週から150人余り増えて5854人でした。

1医療機関当たりでは1.87人で、前の週を0.06人上回り、過去10年で最も多い状態が続いています。

都道府県別では
▽福岡県が5.83人、
▽沖縄県が4.97人、
▽大阪府が3.82人、
▽奈良県が3.5人、
▽佐賀県が3.39人、
▽京都府が3.2人と国の警報レベルの目安となる「3」人を超えています。

子どもの感染症に詳しい国立病院機構三重病院の谷口清州院長は「例年、秋は感染症の患者が減る時期だが、ことしに限ってはさまざまな種類の感染症が流行し発熱やのどの症状で受診する患者が高止まりしている状況だと思う。プール熱はのどの痛みで食事や水分がとれず脱水気味になることがあるので、水分がとれず元気がないときは医療機関を受診してほしい」と話しています。