秋田 大館 クマに襲われ2人けが 県内のけが人45人過去最多更新

17日、秋田県大館市できのこ採りをしていた80歳の女性と会社の敷地内を歩いていた40代の男性がクマに襲われて頭や背中などにけがをしました。
秋田県内でことし、クマに襲われるなどしてけがをした人は45人となり、過去最多を更新しています。

17日午前10時ごろ、大館市比内町八木橋の山林できのこ採りをしていた80歳の女性がクマに襲われ、頭と腕にけがをしました。

女性は夫と2人で午前9時半ごろからきのこ採りを始め、夫と別行動をしていた時にクマに襲われたということです。

また、午後4時ごろ、そこから2キロほど離れた大館市比内町笹館の会社の敷地内を歩いていた40代の男性従業員がクマに襲われて背中を引っかかれました。

警察によりますと、2人はそれぞれ病院に運ばれましたが、いずれも意識はあり、会話はできる状態だということです。

秋田県警察本部によりますと、ことし秋田県内でクマに襲われるなどしてけがをした人はこれで45人となり、過去最多を更新しています。

県と警察は、やぶなどの見通しの悪い場所には近づかず、鈴やラジオで音を出して人の存在をアピールするなど警戒するよう呼びかけています。

全国のクマによる人の被害 過去最悪のペースに

環境省によりますと、ことし4月から9月までにクマによる被害にあった人は全国15の道府県で109人にのぼり、国が統計を取り始めて以降、最悪だった3年前の同じ時期を上回る過去最悪のペースとなっています。

さらに、今月に入ってからも被害が相次ぎ、NHKが各地域局の取材をもとに集計したところ、これまでに25人を上回る被害が出て、うち1人は死亡しています。

例年、クマが冬眠に入る前のこの時期に被害が増える傾向があることから国や自治体などが被害を防ぐ対策の徹底を呼びかけています。