ポーランド 総選挙で与党過半数確保できず 政権交代の可能性も

ポーランドで、15日、総選挙が行われ、右派の与党が第1党となりましたが、単独では過半数を確保できませんでした。一方、野党側がまとまれば過半数を超えるため8年ぶりに政権が交代する可能性もあります。

ポーランドでは、15日上下両院の選挙が行われました。

選挙管理委員会の発表によりますと下院について、右派の与党「法と正義」の得票率は35%で第1党の座を維持したものの過半数は確保できませんでした。

一方、EU=ヨーロッパ連合の大統領も務めたトゥスク元首相率いる中道の野党連合「市民連立」が30%で第2党につけ、ほかの野党勢力と合わせると過半数を超えることから、勝利を主張しています。

大統領は、第1党となった政党に組閣を命じる見通しで、まずは与党が連立協議を主導することになるとみられますが、協議がまとまらなければ、野党が組閣の機会を得て8年ぶりに政権が交代する可能性があります。

ポーランドの与党は、EUと司法改革やメディアへの介入などをめぐり対立してきましたが、トゥスク氏が返り咲けばEUとの関係は大きく変わるとみられています。

また、ポーランドは隣国ウクライナへの兵器供与を積極的に進めるなど、支援で重要な役割を果たしてきましたが、最近はウクライナ産農産物に対する独自の禁輸措置に踏み切るなどして関係がぎくしゃくしていて、次の政権のもとで両国関係が安定に向かうかも注目されます。