異常気象などで価格高騰のコメ フィリピンで国際会議が開幕

国際的なコメの価格が異常気象や輸出の制限などで高騰する中、フィリピンでコメの国際会議が始まり、価格対策につながるか注目されます。

コメの国際会議はフィリピンの首都マニラで16日から4日間の日程で始まりました。

アジアやアフリカを中心に40か国から政府の代表や研究者などおよそ1800人が参加しています。

国際的なコメの価格は世界最大の輸出国であるインドが猛暑や大雨の影響を受けて収穫量が減少し、ことし7月以降に輸出を原則禁止したことで急上昇しています。

FAO=国連食糧農業機関がまとめるコメの国際価格指数は、ことし8月に2008年以来15年ぶりの水準をつけ高止まりが続いています。

世界有数のコメの輸入国であるフィリピンのマルコス大統領が演説し「コメの供給と価格の問題に誰もが直面している。政策の見直しや国際的なバリューチェーンを強化するためのアイデアを議論する絶好の機会だ」と参加者に呼びかけました。

会議では、コメの輸出制限や市場の動向について議論が行われるほか、ドローンやAIなどをコメの栽培に活用する研究についても示される予定で、価格高騰の対策につながるか注目されます。

会議に参加したガーナの政府機関の男性は「自国で生産するコメも肥料の値上がりなどによって価格が上昇していて大きな課題だ」と話していました。