福島第一原発ではトリチウムなどの放射性物質を含む処理水が発生し続け、東京電力は基準を下回る濃度に薄めた上で海への放出を行っています。
これについて、ロシアの衛生当局は16日、「日本産の水産物の輸入を規制する中国の措置に16日から参加する」と発表しました。
水産物の安全性などの必要な情報がロシアの衛生当局に提供され、分析されるまでこの制限を行うとしています。
ロシアの衛生当局は、これまでは日本産の水産物や加工品について、検疫や流通管理の強化などを発表していました。
ロシアの衛生当局は先月、「日本産の水産物の供給について中国が実施している規制に加わる可能性を検討している」と表明していました。
ロシア「日本産水産物の輸入を規制する中国の措置に参加」
東京電力福島第一原子力発電所で発生する処理水の海への放出をめぐって、ロシアの衛生当局は16日、「日本産の水産物の輸入を規制する中国の措置に16日から参加する」と発表しました。水産物の安全性などの必要な情報がロシアの衛生当局に提供され、分析されるまでこの制限を行うとしています。
日本からロシアへの水産物輸出 今後の対応は
日本からロシアへは、マグロなどの水産物を輸出していて、去年1年間の輸出額は2億7800万円でした。
水産物の輸出全体に占める割合は、0.1%程度です。
今回、ロシアの衛生当局は、水産物の安全性などの必要な情報が提供され、分析されるまで制限を行うとしていますが、農林水産省によりますと、先月、ロシアが、輸入停止の検討を表明して以降、要請に応じて、水産物の放射性物質の検査方法や分析結果などの情報提供を行ってきたということです。
さらに、今月10日には、農林水産省や経済産業省などの担当者が、ロシアの衛生当局の担当者とオンラインで会談し、日本産水産物の安全性などについて理解を求めたということです。
農林水産省は、今後も、ロシアに対し、科学的根拠に基づき、制限を撤廃するよう働きかけていく方針です。