加藤こども政策相 「日本版DBS」法案 臨時国会への提出見送り

子どもに接する仕事に就く人に性犯罪歴がないことを確認する制度「日本版DBS」を導入する法案について、加藤こども政策担当大臣は内容をさらに検討する必要があるとして今週召集される臨時国会への提出を見送る考えを示しました。

政府は16日、総理大臣官邸で岸田総理大臣も出席して、子どもへの性犯罪や不登校、いじめなどの対策を議論する関係府省庁の会議を開きました。

この中で加藤こども政策担当大臣は、子どもに接する仕事に就く人に性犯罪歴がないことを確認する制度「日本版DBS」を導入する法案について、自民党内で内容の再検討を求める声があることも踏まえ、今月20日に召集される臨時国会への提出を見送る方針を伝えました。

これに対し、岸田総理大臣は「与党とも緊密に連携し、実効的な仕組みとなるよう早急に検討を深めてほしい」と述べました。

そのうえで、教育や保育の現場で子どもの性被害対策を強化するため、カメラやプライバシーを守るためのパーテーションの設置など、緊急に必要な施策を今月末をめどにまとめる経済対策に盛り込むよう指示しました。

会議のあと加藤大臣は記者団に対し「法案は次の通常国会以降のできるだけ早いタイミングで提出していく。効果的な施策とすべく、より深く検討していきたい」と述べました。